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チミケップ湖

 チミケップ湖は、地殻変動による地滑りで谷がふさがれてできた堰止め湖と言われている。
 北海道の湖は、サロマ湖や能取湖のような海跡湖、屈斜路湖や摩周湖のような火山性のカルデラ湖が多く、このような堰止め湖は珍しい存在だ。
 特にチミケップ湖は、山々の谷間を埋めるように湖面が広がり、ダム湖と同じような形状をしている。
 新潟中越地震では、同じように川がせき止められ天然ダムができてしまったと報道されていたが、チミケップ湖の成因となった天然ダムの場所には鹿鳴の滝という滝ができており、そこから水が流れ出している。
 北海道三大秘湖という名称があるが、それに含まれる湖は人によって結構違っていたりする。それでも大体は、支笏湖近くのオコタンペ湖、然別湖近くの東雲湖、雌阿寒岳麓のオンネトー、襟裳岬に近い豊似湖、そしてこのチミケップ湖の中から選ばれているようである。
 東雲湖、豊似湖は湖畔に辿り着くには徒歩に頼るしかないので如何にも秘湖といった趣だが、オコタンペ湖、オンネトーは観光客も多くて、特にオンネトーなどは紅葉時期には観光客の車で渋滞するほどである。
 その点チミケップ湖は、そこにたどり着くためには細くて曲がりくねったダート道を走らなければならず、秘湖の趣が残されている感じだ。
 訓子府、北見、足寄方面からそれぞれ道路が通じており、一見アクセスは良さそうな感じもするが、時々崖崩れが起きて通行止めになるような道路ばかりなので、気軽には近づくことができない。
 そんな場所なのに、湖畔に瀟洒なホテルが建っているのには驚かされる。チミケップ湖の風景に溶け込んだような建物なので、目障りになることは無い。ただし宿泊料金もそれなりなので、こちらも気軽に近づくことはできなさそうだ。
 ホテルの他には質素なキャンプ場と今にも壊れそうな手作りの小屋が立ち並ぶYMCAのキャンプ場があるだけの、とても静かな湖である。
 ドライブついでにここを訪れて湖の景色を楽しもうとした場合、見通しの利く場所はキャンプ場の湖畔くらいしかない。そこからチラッと湖を眺めたくらいでは、大した感動も覚えないだろう。
 チミケップ湖の魅力を味わいたいのならば、ゆっくりと周辺の森の中を歩いてみたいところだ。
キャンプ場裏からホテルまで森の中を抜ける1.5km程の遊歩道が整備されている。付近の森は樹木園と名付けられているようだが、普通の森と何も変わらないような感じだ。大きな樹木は無いものの、静かな森の散歩を楽しむことができるだろう。
 キャンプ場とホテルの中間付近から見晴台へと続く作業道のような道があり、入り口から見晴台まで1kmほど、20分くらいで登ることができる。キャンプ場からの遊歩道は途中でこの作業道と交差するので、キャンプ場に泊まっているのならばちょうど良いトレッキングコースである。
 見晴台への途中には野鳥観察舎の看板が立つ古い建物がある。ちょっと見ただけでは古ぼけたトイレと勘違いしてしまいそうな施設である。
 その前には、川を堰き止めて作った小さな池があるので、そこからカワセミが餌を捕る姿を観察する目的で作られたのだろうが、利用されているような様子はほとんど見られない。
 見晴台に着くまでは展望の利く場所が全くないので、そこについた途端に目の前に広がる風景には誰もが感動するだろう。
 深い森に囲まれた静かな湖、湖畔に建つホテルが古城のようにも見えて、まるでヨーロッパのどこかの国にきたような錯覚に捕らわれる。
 チミケップ湖を楽しむための一番のお勧めスポットである。

 湖の南西側、キャンプ場の対岸の森は野鳥公園と名付けられ、ここにも遊歩道が造られている。
 こちらの方が樹木も大きく、遊歩道沿いの景観も変化に富んでいるので、歩くには楽しいコースである。
 この遊歩道の入り口は、訓子府方向に向かってYACAのキャンプ場を少し過ぎたあたりにある。
 入り口からしばらくは湿地帯の様相を呈しており、美しい水の流れる小川がとても良い雰囲気だ。早春には水芭蕉の姿も見られるだろう。
 私がここを歩いたときは5月の末で、所々にクリンソウの赤い花がひっそりと咲いていて楽しませてくれた。
 その付近の林床はシダの群落に覆われていて、これもまた楽しい景観である。
 途中に古ぼけた東屋が建っていて、野鳥公園の本来の遊歩道はそこから山の方に伸びている。しかし、この道は藪に覆われてしまっていて、今は誰も歩いていないようである。
 そのまま作業道のような道を歩いて行くと、森を抜けて湖畔に出てくる。
 キャンプ場から見る湖の風景よりもこちら側から見た風景の方が、なだらかな山裾が背景になって美しく感じられる。
 道はそのまま湖畔沿いに続き、最後はホテルの近くの車道に出てくる。そこから車道を歩いて湖をグルリと一周することもできるが、歩いて楽しい道でもなく、距離もかなり遠くなるので、湖畔沿いの道を適当なところから引き返した方が良いだろう。

 チミケップ湖は紅葉の名所として知られているが、新緑の時期の美しさにも素晴らしいものがある。
 また、チミケップ湖へアクセスする道沿いでも紅葉、新緑を楽しむことができる。何本かあるルートの中では、特に訓子府からチミケップ湖へ続く渓流沿いの道がもっとも美しいだろう。
 新緑、紅葉の時期に是非訪れてほしいお勧めスポットである。
 ただし、蚊やブヨが多いので、トレッキングを楽しみたい方は虫除けスプレーを忘れないように。

湧洞沼原生花園 湧洞沼原生花園 湧洞沼原生花園
湖畔へはキャンプ場の中を通って出る キャンプ場付近の森の中はニリンソウの群落が美しい(5月末) 見晴台へ続く道
湧洞沼原生花園 湧洞沼原生花園 湧洞沼原生花園
見晴台からのチミケップ湖の展望、手前に見えるのがホテル

キャンプ場からのチミケップ湖の眺め

キャンプ場からのチミケップ湖の眺め
湧洞沼原生花園 湧洞沼原生花園 湧洞沼原生花園
キャンプ場対岸からの眺め 野鳥公園入口付近は湿地帯になっている 道ばたに咲くクリンソウ
湧洞沼原生花園 湧洞沼原生花園 湧洞沼原生花園
途中から湖畔に出てくる この東屋付近から本来の遊歩道があるはずだが、草に埋もれて歩くことができない 心が洗われるような森の中の遊歩道だ

見聞録関連ページ 2004年キャンプ日記 ・1999年キャンプ日記
周辺のキャンプ場 チミケップ湖キャンプ場
参考サイト 津別町チミケップ湖」 ・NHKさわやか自然百景チミケップ湖
周辺地図 マピオン地図

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